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コソボ・フィル来日歓迎演奏 in 高尾 うかい鳥山(2010年7月23日)のプログラムより [曲目紹介(解説)]

プログラムと曲の解説

本日は、30分の演奏で5曲用意しました。洋楽からはアメイジング・グレイスを、日本民謡からは東北・北陸地方の民謡を中心に、日本のスタンダードとも言うべき代表的な4曲を選びました。このプログラムでは、現地の写真と共に、民俗芸能としての背景を解説し、併せてOH!ジーンズの演奏スタイルを紹介します。


1.アメイジング・グレイス(イギリス生まれの賛美歌)
■曲の誕生
18世紀、イギリスの奴隷商人John Newton.が航海の途中、大嵐で九死に一生を得たのを機に信仰に目覚め、所業を悔い、勉学の末に牧師に転身して賛美歌Amazing Graceを作詞。作曲者は不詳、アイルランドかスコットランドの民謡をもとに作られたといわれていますが、今ではポピュラーソングとして世界中に広まりました。
■演奏
OH!ジーンズは、尺八・篠笛・三味線のアンサンブルで演奏。洋楽のレパートリーとして頻繁に演奏しています。原曲の3拍子を4拍子に変え、三味線が刻む個性的なリズムをベースとして、尺八と篠笛がハーモニーを奏でます。


2.最上川舟唄東北地方 山形県左沢(あてらざわ)で誕生)   
■最上川舟唄誕生のエピソード
山形県の最上川は流れが速いことで知られています。最上川舟唄は、この急流下りに相応しい舟唄として、昭和初期に誕生した曲です。

▼最上川の観光舟下り
最上川の観光舟下り.jpg

昭和11年(1936年)、NHK仙台放送局が「最上川を下る」というラジオ番組を作るにあたって、地元・左沢(あてらざわ)在住で民謡愛好家の渡辺(わたなべ)国(くに)俊(とし)という人に、何か良い舟唄があったら紹介してほしいと依頼しました。依頼を受けた渡辺は民謡歌手・後藤岩太郎と共に、最上川の船頭の後藤作太郎らに聞き取りを行いましたが、当時、最上川独自の舟唄と呼べるものは存在していませんでした。そこで渡辺と後藤が協力し、船頭から取材した「急流下りの掛け声」と、船頭たちが歌う「松前くずし」「酒田(さかた)追分(おいわけ)」等の伝承曲と、ロシア民謡「ボルガの舟唄」を合体させて、川下りに相応しい緩急自在でダイナミックな曲を作り上げました。

▼観光船で歌う船頭さん
観光船で歌う船頭さん.jpg

■曲の構成
曲は3つの要素で構成されており、Ⓐ―Ⓑ―Ⓐ―Ⓒ―Ⓐ―Ⓑ―Ⓐ―Ⓒという具合に、Ⓐ「威勢良く勇壮な掛け声」をはさんで、Ⓑ「ノービートで朗々と声を響かせて歌う追分」とⒸ「2拍子でテンポ良く囃し立てる囃し唄」が交互に繰り返されます。
■演奏
最上川舟唄は、男声合唱や混声合唱用に編曲された作品も有名で、国内・海外の合唱団にも、日本民謡を代表する曲として演奏されています。
OH!ジーンズは、歌と篠笛と三味線で演奏します。

<歌詞>
yo-isano maga-sho-  enya kora ma-kase
e-en-ya  e-een-ya- e-ee-  e-een-ya- e-do
yo-isano maga-sho-  enya kora ma-kase

●酒田さ行ぐさげ 達者(まめ)でろちゃ yoito kora sano se
流行風邪(はやりかぜ)など ひかねよに
e-en-ya  e-een-ya- e-ee-  e-een-ya- e-do
yo-isano maga-sho-  enya kora ma-kase
○股大根(まっかんだいご)の塩汁煮(しょっしるに)
塩しょっぱくて喰らわんねっちゃ
e-een-ya- e-ee-  e-een-ya- e-do
yo-isano maga-sho-  enya kora ma-kase

(2番省略)

●山背風(やませかぜ)だよ諦めしゃんせ yoito kora sano se
俺を恨むな 風恨め
e-en-ya  e-een-ya- e-ee-  e-een-ya- e-do
yo-isano maga-sho-  enya kora ma-kase
○あの娘(へな)ためだ なんぼとってもたらんこだっちゃ
e-een-ya- e-ee-  e-een-ya- e-do
yo-isano maga-sho-  enya kora ma-kase


3.こきりこ(北陸地方 富山県五箇山(ごかやま))         
■伝承の歴史
合掌造りの里が世界文化遺産に登録されている富山県五箇山に伝わる民謡。(因みに、今日の会場、うかい鳥山の合掌造りは五箇山から移築されたものだそうです)

▼五箇山の合掌造り
五箇山の合掌造り.jpg

今から600年以上前の南北朝時代(14世紀)に、放下(ほうか)僧(そう)と呼ばれる放浪の僧侶が全国を流浪して、おとずれる村々に曲芸やいろいろな芸能を伝えました。そのような僧侶は田楽(でんがく)法師(ほうし)と呼ばれ、五箇山の「こきりこ節」は、この田楽法師の装束をつけた舞い手が「びんささら」という古楽器を鳴らしながら、曲にあわせてゆったりと踊ります。山深い場所なので古い形の芸能が残り、「こきりこ節」は日本最古の民謡とも言われているそうですが、当世、洋楽風にアレンジされたフォークソングとしても親しまれている曲です。

▼こきりこ踊り
こきりこ踊り.jpg

■演奏
OH!ジーンズは、伝承芸能としての味を大事にしながらも、アフリカのジャンベという太鼓を取り入れ、緩急をつけた独自のアレンジで演奏しています。歌・ジャンベ・尺八・三味線の編成で演奏します。

<歌詞>
(はやし)まどのサンサもデデレコデン はれのサンサもデデレコデン
(Mado no sansa mo dedereko den Hare no sansa mo dedereko den)
●筑子(こきりこ)の竹は七寸五分じゃ 長いは袖のカナカイじゃ
(Mado no sansa mo dedereko den Hare no sansa mo dedereko den)
●向(むかい)の山に啼く鵯(ひよどり)は 啼いては下がり啼いては上がり
 朝草刈(あさくさかり)の目をばさます 朝草刈の目をさます
(Mado no sansa mo dedereko den Hare no sansa mo dedereko den)
●踊りたか踊れ泣く子をいくせ ササラは窓の許(もと)にある
●想いと恋を笹舟に乗せりゃ 想いは沈む恋は浮く
(Mado no sansa mo dedereko den Hare no sansa mo dedereko den)
●月見て歌ふ放下(ほうか)のコキリコ 竹の夜声の澄みわたる
(Mado no sansa mo dedereko den Hare no sansa mo dedereko den)


4.南部牛追い唄(東北地方 岩手県南部地方=旧南部藩域)    
■伝承の歴史
北国、岩手県は日本有数の米の産地。沢内(さわうち)地方でとれた米を牛の背にのせ、南部藩の米蔵のある盛岡などに運ぶ道中、牛方たちが歌ったもの。

▼牛方の道中を再現するパレード(牛は南部牛を由来とする短角牛)
牛方の道中を再現するパレード牛は南部牛を由来とする短角牛.jpg

▼南部牛の古い写真
南部牛の古い写真.jpg

■演奏
民謡の世界では、尺八の伴奏のみで朗々と歌うスタイルが「竹もの」と呼ばれており、「南部牛追い唄」はその代表格です。
OH!ジーンズは、この竹ものスタイルをベースにして、そこに篠笛やジャンベを即興的にからめて行きます。

<歌詞>
●田舎なれども sa-ha-e 南部の国はヨー
西も東も sa-ha-e 金の山 kora sansa e
●今度来る時 sa-ha-e 持って来てたもれヨー
奥の深山(みやま)の sa-ha-e なぎの葉を kora sansa e
●沢内(さわうち)三千石 sa-ha-e お米の出どこヨー
つけて納めた sa-ha-e お蔵米(くらまい)kora sansa e


5.佐渡おけさ(北陸地方 新潟県佐渡)
■伝承の歴史
「おけさ」は九州・熊本県天草の牛深(うしぶか)港で船乗りの酒の席の騒ぎ唄として歌われていた「牛深(うしぶか)ハイヤ節」が、江戸時代から明治時代にかけて、北前(きたまえ)船(ぶね)(交易船)の航路に沿って伝えられ、それぞれの土地で変容して根付いた民謡だそうです。

▼北前船(粟島海洋記念公園)
北前船粟島海洋記念公園.jpg

「佐渡おけさ」もそのひとつで、佐渡金山の鉱夫の間に哀愁漂うメロディが広まり、それが大正時代に「佐渡おけさ」と名前を変えてレコード化されて全国的に脚光を浴びるようになったそうです。編み笠をかぶった優美な振りの輪踊りが踊られ、日本を代表する優雅で格調高い民謡のひとつです。
■演奏
OH!ジーンズの佐渡おけさは、三味線・尺八・篠笛で伴奏を付け、男声(三味線弾き歌い)と女声のデュエットで歌います。

▼佐渡おけさの優美な踊り
佐渡おけさの優美な踊り.jpg

<歌詞>
●ハアー 佐渡へ (ha arya sa)
佐渡へと 草木もなびくヨ (ha arya arya arya sa)
佐渡は居よいか 住みよいか(ha arya sa sa sa)
●ハアー 来いと (ha arya sa)
言うたとて 行かりょか佐渡へヨ(ha arya arya arya sa)
佐渡は四十九里 波の上 (ha arya sa sa sa)
●ハアー 雪の (ha arya sa)
新潟 吹雪にくれてヨ (ha arya arya arya sa)
佐渡は寢たかヨ 灯も見えぬ (ha arya sa sa sa)


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